ウールの効果的なシミ抜き方法!性質を理解して正しくケア
お気に入りの洋服にシミ汚れをつけてしまったショックは大きいですよね。
特にウールの洋服につくと困ったもの。どのように対処すればいいか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
基本的にはすぐにクリーニングへ出し、プロに任せるのが最適です。
すぐにクリーニングに出せない…ウールは洗えないし水に弱いのでは…
そう思われる方もご安心ください。
ウールの衣服も手洗いでシミ抜きができます。しかし、シミ汚れは原因に合わせた洗い方をしなければなりません。
そこで今回はウールのシミ抜き方法について紹介します。適切なシミ抜き方法と共に、外出時の緊急対処法までしっかりとお伝えします。
シミ抜きできるウールの見分け方
羊毛から生まれるウール。近年ではその高い機能性や快適性が注目されていますね。そもそもウールは水をはじき汚れにくい性質を有しており、着用毎に洗濯する必要がない点が魅力。
シミがついてしまった場合は、適切な対処をしなければ型崩れや生地の傷みの原因となります。
ウールのシミ抜きを行う際、まず最初にすべき事は「洗濯表示」を確認すること。
水洗いOKの表示があれば、シミ抜きを行うことができます。型崩れしやすい素材であるため、乾かす際は平置きなどにして、型崩れに気を使うようにしましょう。
ウールのシミ抜きで重要なポイントは2つ!
ウールのシミ抜きで大切なポイントは2つ。「洗剤選び」と「強い力を加えない」です。
ウール衣類は繊細な素材であるため、強力洗剤や酵素を含むバイオ洗剤、漂白剤入り洗剤などの使用はしないようにしてください。中性洗剤やウールに使える旨が明記されている洗剤を選びましょう。
また、濡れた状態で強い負荷が加わると繊維同士が絡み、縮みや型崩れ・傷が発生してしまいます。
優しく手早くシミ抜きを行いましょう。
【シミ別5選】ウールの適切なシミ抜き方法
ウールについたシミは出来るだけ早めに対処することも大切です。時間が経つにつれてシミは繊維の奥深くへ染み付いてしまいます。シミがついてしまった際の緊急対処法と、しっかりとケアする方法を原因に合わせて解説しましょう。
1.油脂性のシミ
たとえば、大事なお取り引き先との会食時、または職場の人とのお食事パーティーなどでパスタソースなどが飛び散って洋服にシミをつけてしまった場合、以下の方法で対処しましょう。
◎緊急対処法
油分を多く含むシミの場合、まずは油を定着させないことが大切です。
1.可能であれば店員さんにお湯やぬるま湯をもらい、シミ部分にたらして油をゆるめます。
2.数枚重ねたティッシュを乗せ、上から熱を加えてさらに油分を抜きます。アイロンがあればベストですが、緊急時で手元にない場合は手の表面温度を利用してしっかり抑えましょう。
◎しっかりケア
1.専用のグリース除去剤または揮発油をシミ部分に染み込ませて、優しく叩きます。薄くなるまで繰り返し、乾燥させます。
2.中性洗剤またはウール専用洗剤で洗い、平置きにして乾かしましょう。
2.卵や牛乳などのシミ
卵や牛乳などのシミは目立たない代わりに、嫌な匂いを発する原因となります。また、匂いが染み付いてとれなくなってしまうため、以下の方法で早めに対処しましょう。
◎緊急対処法
1.できれば素早く水洗いをします。外出先で水洗いができない場合は、タオルやティッシュでシミ部分を拭き、シミを広げないように対処します。
2.ぬるま湯1カップに対し、ティースプーン半分の量の塩を溶かし、シミ部分に塗ります。
3.十分にすすぎ、余分な水分は取り除きましょう。
◎しっかりケア
1.応急処置でシミがまだ残っている場合は、ぬるま湯1カップに対し、ティースプーン半分の量の洗剤を溶かし、シミ部分に塗ります。15分ほど置き、水ですすぎましょう。
2.次に、水で薄めたホワイトビネガーを染みこませて洗剤を中和させます。ここでも15分ほど置き、水でしっかりすすぎましょう。
3.中性洗剤またはウール専用洗剤で洗い、平置きにして乾かしましょう。
3.ワインやジュースのシミ
パーティーなどの格式ある会食で、ふとした拍子にワインやジュースのシミをつけてしまうこともあるかもしれません。ワインの場合、なかなか落ちないのでは、、、と落ち込む前に、以下の方法で対処しましょう。
◎緊急対処法
1.できる限り、水でシミ部分を洗い流しましょう。
2.消毒用アルコールと水を3:1で混ぜ、シミ部分に染みこませて、タオルやティッシュなどで余分な水分を取り除きましょう。
◎しっかりケア
1.ぬるま湯に中性洗剤またはウール専用洗剤を溶かし、シミ部分に染みこませます。
2.全体的に中性洗剤またはウール専用洗剤で洗い、平置きにして乾かしましょう。
4.コーヒーのシミ
頑固なコーヒーのシミは目立つ事はもちろん、匂いも強いので早めに対処する必要があります。以下の方法で対処しましょう。
◎緊急対処法
1.早急に水ですすぎ、コーヒーのシミを薄めます。
2.消毒用アルコールと水を3:1で混ぜ、シミ部分に染みこませて、タオルやティッシュなどで余分な水分を取り除きましょう。
◎しっかりケア
1.帰宅時に乾いてしまったシミは、1カップのぬるま湯を用意し、ティースプーン半分の量のベーキングソーダを溶かします。乾いた布でシミ部分を優しく叩いてシミを抜きましょう。
2.全体的に中性洗剤またはウール専用洗剤で洗い、平置きにして乾かしましょう。
5.ボールペンやインクのシミ
仕事中や何かメモを取る際、うっかりボールペンのシミがついてしまうことも。そんな場合は以下の方法で対処しましょう。
◎緊急対処法
ボールペンなどのインクのシミは、タオルなどの布に消毒用のアルコールを染みこませ、シミ部分を優しく叩きます。※乾燥させないことが大切。
◎しっかりケア
帰宅後、素早く中性洗剤またはウール専用洗剤で洗い、平置きにして乾かしましょう。
ウールのシミ抜きは手早く行い、上質を保つ
ウールについてしまったシミは、できるだけ手早く行うことが大切。原因に合わせた適切な応急処置と、帰宅時のしっかりケアを心がけてください。
NIKKE 1896は、ウールが持つ魅力・素晴らしさについて、ウールの伝道師としてこれからもお客様に様々なお役立ち情報をお伝えしていきます。
ずっと着ていたくなる「心身ともに快適」な衣服で、少しでも多くの人が生活をより豊かに快適に過ごしてほしいと願っています。