ルームウェアとパジャマの違いとは?商品名だけではなく生地の性質から考える選び方

ソファでくつろいでいた部屋着のまま、気づけば寝落ちしてしまっている。そんな夜が続くと、ふと思うことがあります。

眠りが浅い感じがするな、しっかりと寝るにはどうしたら良いだろう、部屋着のまま眠ってもいいのだろうか、と。

反対に、パジャマのまま部屋でくつろぎ、昼になってしまうことも。

出かけるときには着替えるけれど、パジャマを部屋着にしても良いものなのだろうか。家族からはそろそろ着替えたら?と注意を受ける。

ルームウェアもパジャマも、家の中で着る服です。けれど、起きて過ごす時間と、横になって眠る時間では、身体が服に求めるものは少し違います。

では、何を基準に選べばいいのでしょうか。違いは、「ルームウェア」「パジャマ」という商品名だけではありません。

見るべきなのは、その服がどんな時間を過ごすためにつくられているかです。

ルームウェアとパジャマ、違いは「用途と見た目」

ルームウェアとパジャマ、違いは「用途と見た目」

ルームウェアは、帰宅後や休日など、家で起きて過ごす時間を想定した服が中心です。

ソファでくつろぐ。家事をする。宅配便を受け取る。動きやすさだけでなく、そのまま人前に出られる程度の見た目も求められます。

一方のパジャマは、眠る時間のための服。横になり、何度も寝返りを打つため、締めつけにくさや肌への当たり、身体を動かしやすい生地ゆとりやストレッチ性が大切になります。

しかし、ルームウェアとパジャマの明確な境界線はそれほど明確にされていません。

パジャマで使えそうな眠りやすいルームウェアもあれば、そのまま家の中で活動できるパジャマもある。

だからこそ、過ごす時間に合う。つまりは、着る人が求める用途に合った機能と見た目になっているかどうかが大切です。

「眠る」とき、身体は上手に熱の放出を行っている

「眠る」とき、身体は上手に熱の放出を行っている

家で過ごす服を考えるうえで知っておきたいのが、体温の変化です。

ヒトの深部体温は,夕方から夜にかけて最も高く,眠る頃になると急速に低下し,約0.4℃下がると深いノンレム睡眠に入っていくことが生理実験で確かめられています。

人は眠りに入るとき、手足から熱を逃がしながら、身体の内部の温度を下げていきます。

しかし、手足が冷えていると寝つきが悪くなることがわかっています。入眠期において副交感神経活動が優位になると,手足の温度は約1.5℃上昇します。

手足が暖かくなると,表面血管が拡張して血流が増加し,手足からの熱放散が起こります。

解剖学的に手足は平たく表面積が広いので,体幹に比べて熱放散をするのに好都合な構造です。手足からの熱放散の結果,深部体温(脳温)が下がり,ヒトは眠りにつくのです。

布団に入ってしばらくすると、布団が含む空気が徐々にあたたかくなる一方で、手足がスーッと冷たい感じがする。

でも、手の先から足の先まですっぽり布団に包まれると、熱くなってなかなか寝付けない。あれは、深部体温を上手に下げることに至っていないためです。

つまり、眠るときは、単に体を温めたり、手足を冷やせばいいわけではないということです。

リビングでくつろぐ時間には心地よかった服も、布団、ブランケットなどの寝具と重なることで、眠るときには熱を溜めてしまい、暑く感じたり蒸れることがあります。

また、リビングで過ごすうちに手足がすっかり冷えてしまって、寝つきが悪くなることもあります。

注目べきポイントは、手足を極端に冷やすことなく、身体を保温しつつも余分な熱や汗を逃がすことができるかどうかです。

出典: 日本医事新報「暖かい布団に入っていると眠くなるのはなぜか?」
回答:宮崎総一郎 中部大学特任教授


体は常に汗をかき、水分を身体から放出している

体は常に汗をかき、水分を身体から放出している

家の中でゆったり過ごしている間も、身体からは水蒸気や汗が出ています。

だから、肌に触れる生地が湿気をどう受け止めてくれるかも、過ごしやすさ、心地よさに関わってきます。

消費者庁の繊維製品品質表示規程に示される公定水分率では、毛15.0%、麻・絹12.0%、綿8.5%、ナイロン4.5%、ポリエステル0.4%と、繊維によって違いがあります。

公定水分率とは、一定の条件(温度20℃・湿度65%の部屋で測定)でそれぞれの繊維が、どのくらいの水分を吸収するのかを計測したデータです。

寝具に求められる機能は、高い「吸湿性・発散性」です。常に、汗という水分を外へ逃がす機能です。

そうすることによって、ふとん内部の寝床内気候を快適に保ちます。

睡眠環境アドバイザー 谷澤三義「快眠ブログ」 「公定水分率」と「寝床内気候」の関係とは!?

ただ、公定水分率だけで眠りの質や寝心地が決まるわけではありません。

同じ素材でも、素材の厚みや通気性、複数種類素材のミックスなど、どのような作り方をした生地かによって熱や湿気のこもり方が違います。

「眠る」ときに適している衣服の特徴3つ

眠る服を選ぶなら、見るのは3つ

眠る服として適しているのか。ポイントは次の3つです。

1|湿気を吸うか、湿気がこもりにくいか

人が眠るときには、一晩でコップ一杯の汗をかくと言われています。水分は蒸発するときに熱を奪う一方で、熱を作ることもできます。

湿気がこもると放湿及び放熱ができず熱がこもりやすい状態になります。また、湿気がこもると水滴になり濡れた状態の肌は不快感や、炎症を引き起こしかゆみの原因になることも。

蒸れにくく、水分を吸って放出しやすい素材が適していると言えます。吸湿と放湿を上手に行うことができる素材が、熱の調整機能を担うとともに、肌トラブルを軽減してくれます。

2|暖かすぎないか、寒すぎないか

前述の通り、入眠時は深部体温を下げる必要があります。「厚手」や「起毛素材」は、暖かい空気の層を作ってくれます。

くつろぐ時間には心地よくても、掛け布団と重なる入眠時には、暖かすぎて熱がこもってしまう場合があります。

生地の厚みだけではなく、寝室の室温や、体質の個人差がありますが、熱がこもって汗で濡れた状態になるな、と感じるなら、服や寝具を見直すとよいでしょう。

室温や寝具との組み合わせまで考えて、衣服や寝具を選ぶ。睡眠の質を上げるために重要なポイントです。

3|寝返り、身体の動きを妨げないか

身体の動きを妨げる服は、ストレスを感じさせ、時に血流を妨げます。

リラックスするべき入眠時に不要な、または入眠を妨げる窮屈さは、できるだけ避けるように心がけましょう。

突っ張ったり、身体に締め付けがないか、または布団の重みを過度に感じないか。デザインやサイズ選定の際に留意するべきポイントです。

主に上記の3つを満たしていれば、「ルームウェア」、「ラウンジウェア」という名前の服でも、眠る時間まで使える選択肢になります。

逆に、「パジャマ」という商品名でも、自分の体に合わないものは睡眠に適していないものもあります。

普段着のおさがりをパジャマにする場合

Tシャツに短パンなど、普段着として着るもの、または着ていたものをパジャマとして着用している人も多いのではないでしょうか。

わざわざパジャマやルームウェアというカテゴリーの商品を買わなくても。どれを選んでいいかわからない。そんな方は、寝つきの良さや、着心地の良さに注目してみてください。

どこかに違和感を感じているならば、パジャマやルームウェアを試しに購入してみると良いかもしれません。

ルームウェアとパジャマ 着分けるか、一着でまとめるか

ルームウェアとパジャマは、必ず分けなければならないものではありません。

寝る前に着替えることで、一日の区切りをつけたい人もいる。外から家に帰ったら、衛生面で部屋着にすぐに着替えたい人もいる。

それぞれの家庭で、気持ち良く過ごしやすい着分け方を選べばよいのです。自分が気持ちの面でも身体的にも気持ち良いものを選べばよいのです。

人前に出ても問題ないなと感じる見た目のものは、来客時のみならず、ちょっと近所への外出にも使えるかもしれません。

帰宅して布団も着ないでお風呂にも入らずそのまま眠ってしまった。

そんな後悔をしないためにも、服を着分けるリズムを作ることで、生活全体の質が上がることもあるでしょう。

起きている時間と、眠る時間の快適さ。その両方を満たせるかを見る。着分けるも、一着でまとめるも、自分の状態を見つめて、素直に服を選ぶことが気持ちのゆとりを作ることにつながるでしょう。

NIKKE 1896が考える、パジャマとルームウェア

NIKKE 1896は、完成した服だけではなく、原料や糸、生地まで遡りながら素材と向き合っています。

NIKKE 1896を運営している日本毛織は1896年の創業以来、長くウールに携わってきました。

ウールというと、寒い時期の服というイメージが強い方もいるかもしれません。コートやマフラーを思い浮かべる人もいると思います。けれど、ウールってそれだけではありません。

ウールは、空気中の水蒸気を繊維の内部に取り込み、湿気を吸って放出する性質を持っています。

上質な極細メリノウールは、チクチクすることがなく肌馴染みも良い素材です。

肌に直接触れるルームウェアやパジャマだからこそ、保温性だけでなく、蒸れにくさや締め付けの無さに注目する。

日本毛織だから手に入る特別な最高級生地で、肌さわりも着心地良い一着を、適正な価格でお届けしています。

くつろぐ時間と、眠る時間。その間に大きな境目をつくらず、一着で心地よく過ごす。そんな選択肢のためのウールです。

新色 ウルトラファインメリノウール100%ロングスリーブTシャツ 15.5μ-Super160's

ウルトラファインメリノウール100% ルームウェアパンツ 15.5μ-Super160‘s

ウルトラファインメリノウール100% ルームウェアハーフパンツ 15.5μ-Super160‘s – NIKKE 1896


FAQ
(よくある質問)

Q. ルームウェアのまま寝ても問題ありませんか?

締めつけが少なく、熱や湿気がこもりにくく、動きを妨げないつくりなら、眠る服としても選択肢になります。商品名より、実際の生地とつくり、着心地を確認することが大切です。

Q. パジャマはゆったりした方がいいですか?

寝返りを打ったときに肩や背中、腰まわりが突っ張らない程度のゆとりは必要です。ただし、大きすぎると生地が身体に巻き込まれることもあるため、単純にサイズを上げればいいわけではありません。

Q. 夏と冬で替えた方がいいですか?

室温や寝具によって、心地よい生地の厚みやデザインは変わるため替えることをお勧めします。一方で、室温を調整することによって、季節をまたいで使える場合もあります。

自分の生活や体質に合う、パートナーのような一着を

ルームウェアか、パジャマか。

名前だけで考えると、その境目は曖昧です。けれど、眠る身体から考えると、見るべきところが見えてきます。

湿気がこもりにくいか、蒸れないか。
暖かすぎないか、寒すぎないか。
動きを妨げないか、ゆったりしすぎないか。

日々袖を通す一着を、改めて考えてみる。家での過ごしやすさや、睡眠の質も改善されるかもしれません。

睡眠の質を高める“ウール素材”の秘密