チクチクしないウールとは?毎日に馴染む上質素材の選び方

「ウールって、チクチクするから、肌に直接はちょっと
そう感じて、気になるアイテムを避けたことはありませんか?

肌にふれた瞬間のわずかな違和感は、思っている以上に一日の気分を左右します。

とくにインナーやリラックスウェアのように、自分の素肌と向き合う服こそ、心地よさの基準は「見た目」ではなく「肌感覚」がすべてかもしれません。

今回は、チクチクしないウールという新しい選択肢に注目し、素材の違いがもたらす着心地の変化についてご紹介します。

 

なぜウールは「チクチクする」と思われるのか?

「ほわっとやさしそうな素材なのに、なんだか肌に合わない」。
そんな印象の原因は、ウール繊維の“太さにあります。

ウールにはさまざまな種類があり、繊維の太さ(=繊維の直径)によって肌ざわりが大きく変わります。

太くて硬い繊維は、肌表面を刺激します。これがチクチク感の正体なのです。一方、繊維が細くしなやかであればあるほど、肌への刺激は格段に減ります。

たとえば、17.5ミクロン(μm)より細い繊維は一般的にチクチクしにくいとされ、15.5μm以下の繊維になると、素肌への刺激がほとんど感じられないレベルのやわらかさを実感できます(※1)。

つまり、「ウール=チクチクする」という印象は、実際には「どんなウールと出会ったか」で決まるということ。繊維の太さによって、その着心地はまったく異なるのです。

 

チクチクしないウールは存在する? 極細メリノウールの実力

ウールの服を手に取ったとき、「これなら着られるかも」と、感触にほっとした経験はありませんか?

そのやさしさの違いを生んでいるのは、見た目ではなく、繊維の細さなめらかさにあります。

細くなめらかな肌ざわりで知られているのがメリノウール

ただし、すべてのメリノウールがチクチクしないわけではありません。メリノ種の羊から採れるウールには等級があり、繊維が細いほど肌あたりはやさしくなります。

「メリノ=チクチクしない」という認識は正確ではなく、17.5μmを下回ることや、15.5μm以下のウルトラファインメリノのような等級において、その快適さが際立ちます。

特に、こうした極細ウールに触れると、「これがウール?」と思わず驚くような、しっとりとした感触に出会えることがあります。繊維が肌の上をすべるように動き、肌さわりがやさしく自然な着心地。

それは、単に快適なだけではなく、着た瞬間に気分まで整うような心地よさ。ウールに対する苦手意識が飛んでいくような、そんな素材との出会いが、確かに存在しています。

 

肌にも気分にもやさしい、整う素材という選び方

肌にも気分にもやさしい、“整う素材”という選び方

「肌にやさしい」。それだけでも十分魅力的。けれど、実際に手が伸びる服には、もっと感覚的な理由があるのかもしれません。

たとえば、なんとなく気持ちが揺らいでいる朝。誰にも会わない休日。そんな日に選びたくなるのは、派手さはないけれど、自分の輪郭を整えてくれるような、静かな質感の服。

触れた瞬間に落ち着きをくれたり、着ていることを忘れるくらい自然体になれたり。

上質な素材は、気持ちのノイズをそっと減らし、日常のリズムまでも整えてくれる感覚があります。

チクチクしないというのは、素材選びの入り口にすぎません。

本当に心惹かれるのは、肌も気分も整うような、心地よい感覚。素材を選ぶことは、今日の自分をどう整えるかということでもあるのです。

 

NIKKE 1896が届ける、肌にも気分にも寄り添う一枚

NIKKE 1896が届ける、肌にも気分にも寄り添う一枚

「肌にやさしいこと」──その感覚を、日々のなかで実感できる服は、そう多くはありません。

NIKKE 1896が採用しているのは、13.515.5マイクロンという極めて繊細な繊維

ウールの中でも最上級とされるSuper200’s160’sクラスに位置づけられ、触れた瞬間にそのやわらかさとしなやかさが伝わります。

これはまさに、チクチク感を避けたい人にとって理想的な繊維径。

医療・繊維工学の分野でも、15μm以下のウールは「ほとんどの人にとって不快感がない」とされる基準※2)に達しています。

とくに、素肌に直接ふれるインナーやルームウェアでは、「チクチクする」というウールのイメージが、ふっとほどけていくような肌ざわり。

それは、着心地という枠を超えて、気分にまで静かに作用する感覚です。

NIKKE 1896が大切にしているのは、高品質という言葉以上に、毎日、手が伸びる理由がある服であること。

肌にも気持ちにも自然となじむ、そんな一枚が、日々の整いをつくっていくと信じています。

 

チクチクしないウールで、毎日の心地よいをはじめよう

ウールにふれたときの、わずかな違和感。その記憶があるだけで、選ぶことをためらっていたかもしれません。

けれど今、繊維の細さに特別にこだわったウールは、肌にすっとなじみ、気持ちに静かな調和をもたらしてくれます。

チクチクしないというやさしさは、装いの奥で、あなた自身のリズムをそっと整えてくれるもの。

素材を選ぶことは、自分らしく自然体でいるということ。
その心地よさが、今日という一日を少し豊かに穏やかにしてくれるはずです。

 

 

ASWGAによる繊維径ベースのウール分類基準

以下のテーブルは、ASWGAが独自に設定しているウールの分類基準を明確に示します。

IWTOの「Super S」表記とは異なるアプローチで、ウルトラファイン、スーパーファインといった定性的な名称に具体的なミクロン値を紐づけている点が特徴です。

これにより、消費者は異なる国際機関の基準を比較検討し、特に高級ウール市場における製品の品質をより多角的に理解できるようになります。

これは、ウール等級の「呼び名」の背後にある具体的な品質を把握するために非常に有用な情報です。

クラス名

繊維径(μm

説明・用途例

ウルトラファイン

15.5μm 以下

世界的に超希少。高級スーツ・高級下着向け。

スーパーファイン

15.618.5μm

高級スーツ・ドレス・高級ニット向け。

ファイン

18.620.0μm

高品質な衣料全般。

ミディアム

20.122.5μm

一般的な衣料・インテリア製品。

ストロング

22.6μm 以上

カーペット・フェルトなど耐久性重視の用途。

 

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出典

1Australian Wool Innovation, "Wool and Skin Comfort" (Micron Thresholds for Prickle Sensation).

2Kozłowski, R., Handbook of Natural Fibres, Elsevier (2012).

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