汗をかいたあとの寒さ、我慢していませんか? 汗冷えの原因と服でできる対策

朝、駅まで少し急いだだけなのに、もう汗だく。

でも電車の中で冷えて、会社に着くころにはお腹や背中が冷たい。

衣服が汗で濡れたまま、冷房が強い室内で過ごすと寒気を感じる。

その汗冷えを我慢している人も多いのではないでしょうか。

 汗をかいたあと、なぜ身体が冷えるのか

汗は、身体にこもった熱を逃がすために欠かせない生理現象です。

肌の上に出た汗が蒸発するとき、身体の熱も一緒に奪われます。その汗の働きが体温の上がりすぎを防いでくれます。

ところが、活動が緩やかになり、動きを止めると身体がつくる熱は少なくなる一方で、肌や服に残った水分は蒸発を続けます。そこに風や冷房が加わることで、急に寒さを感じることがあります。

これが、いわゆる「汗冷え」です。

汗冷えは、汗の量だけで決まるものではありません。

気温や湿度、風の強さ、服に残った水分など、いくつもの条件が重なって起こります。大切なのは、どれだけ汗をかいたかではなく、汗をかいたあと、その水分が肌や服の中でどう扱われているかです。

汗冷えは、日常の中でも起きている


汗冷えと聞くと、登山やスポーツのあとを思い浮かべるかもしれません。けれど、実際にはもっと身近なところでも起きています。

駅まで歩き、満員電車の中で汗をかく。そのまま冷房の効いたオフィスへ入る。

汗をかいたことを忘れるころになっても、肌着やシャツには湿気が残っていることがあります。

背中がじっとりする。
シャツが肌に張りつく。
夏なのに冷房がつらくなり、上着を羽織る。

こうした何気ない不快感の背景に、汗をかいたあとの服の状態が関係していることがあります。

冬も同じです。
厚着をしたまま歩いたり、暖房の効いた電車や建物に入ったりすると、気づかないうちに汗をかきます。

そのあと屋外へ出れば、湿った服が冷気にさらされ、身体は急に冷えていきます。

汗冷えは、季節を問わず起こり得るものです。

汗冷えを、そのまま我慢していませんか

汗冷えは、少し寒いだけのこととして見過ごされがちです。

けれど、濡れた服を着たまま身体が冷えていくと、寒気を感じたり、身体が熱を保とうとして、震えやこわばりが出る場合もあります。

通勤後、何となく集中しにくい。

運動を終えたあと、身体がなかなか落ち着かない。

冷房の中にいると、いつも以上にだるく感じる。

こうした感覚には個人差があり、汗冷えだけが原因とは限りません。ただ、汗をかいたあとの冷えを、いつものこととして我慢する必要はありません。

強い寒気やだるさなどが続く場合は、自己判断せず、医療機関への相談をおすすめします。
 

汗冷えを防ぐためにできること

汗をかかないようにするのは、現実的ではありません。

大切なのは、汗をかく前と、かいたあとです。

汗をかくことが分かっている場面では、着込みすぎないこと。身体が熱くなってから服を脱ぐのではなく、汗をかく前に調整しておくと、衣服の中に湿気がこもりにくくなります。

汗を多くかいたときは、早めに着替えることも有効です。

ただし、通勤中や外出先で、何度も着替えるのは簡単ではありません。だからこそ、肌に触れる一枚が重要になります。

汗を吸ったまま抱え込むのか。すばやく乾かすのか。湿気として取り込み、少しずつ逃がすのか。

見た目が似ている服でも、汗をかいたあとの着心地には差があります。

汗を吸う服と、汗冷えしにくい服は同じではない

汗をかいたとき、「よく吸う服なら安心」と考えがちです。

しかし、汗をよく吸うことと、汗冷えしにくいことは、必ずしも同じではありません。

大切なのは、吸った水分がそのあとどうなるかです。

素材

水分の扱い方

汗をかいたあとの特徴

綿

液体の汗をよく吸う

肌触りはやわらかいが、吸った水分が乾くまでに時間がかかり、湿った状態が続きやすい

ポリエステルなどの化学繊維

繊維自体は水分を吸いにくく、乾きやすい

生地の構造や加工によっては汗を外側へ移動させやすいが、製品による性能差が大きい

ウール

水蒸気の状態で湿気を繊維内部に取り込み、周囲の環境に合わせて放出する

衣服の中の湿度変化を穏やかにし、蒸れや急な冷えを抑えやすい


どの素材にも、それぞれの長所があります。

綿のやわらかさが心地よい場面もあれば、ポリエステルの乾きやすさが活きる場面もあります。

そのうえで、汗をかいたあとも長時間着続けることを考えるなら、ウールの吸放湿性消臭・抗菌性は一つの選択肢になります。

ウールの特徴は、ただ汗を吸うことではありません。

目には見えない湿気を繊維の内部に取り込み、周囲の環境に合わせて少しずつ放出する。衣服の中の蒸れや温度変化を、できるだけ穏やかにすることです。

同じウールでも、着心地は変わる

吸放湿性は、ウールが本来持っている性質です。

ただし、ウールと書かれていれば、どれも同じ着心地になるわけではありません。

原毛の細さや長さ。
糸の太さや撚り方。
生地の密度や厚さ。
編み方や仕上げ方。

その一つひとつによって、肌触りも、湿気の逃げ方も変わります。

細い繊維を選べば、肌に触れたときの刺激を抑えやすくなる。糸や生地の設計を変えれば、空気の含み方や乾き方も変わる。

素材の力は、ウールという名前だけで決まるものではありません。

その着心地は、糸になる前から考えられている

NIKKE 1896は、1896年の創業以来、羊毛と向き合ってきました。

原料となる羊毛の選定から、糸、生地、デザイン、縫製、販売まで。長い工程を一貫して管理し、一着の服をつくっています。

どの羊毛を選ぶのか。
どのような糸にするのか。
どれくらいの厚さで、どのように編むのか。

着る人がどのような一日を過ごすのかまで想像しながら、素材の持つ性質を服の中へ落とし込んでいきます。

肌に触れたときのなめらかさ。
汗をかいたあとの湿気の残り方。
長く着ていても、意識に残りにくい自然な心地よさ。

NIKKE 1896が目指しているのは、機能を強く主張する服ではありません。汗をかいたことさえ忘れ、自然に一日を過ごせる服。

その着心地を、素材の段階から考えています。

よくある質問(FAQ

Q. 夏にウールを着ると、暑くなりませんか。

A. 細い繊維を使い、生地の厚さや編み方を調整したウール製品は、春夏にも着用できます。

湿気を繊維内部に取り込む性質があるため、汗をかいたときの蒸れやべたつきを抑えやすいことも特徴です。ただし、感じ方は生地の厚さや着用環境によって異なります。
 

Q. ウールは、汗のにおいが残りやすくありませんか。

A. ウールは、湿気やにおいの原因となる成分を繊維内部に取り込む性質があります。

そのため、ポリエステルなどと比べて、着用後のにおいが残りにくい傾向があります。ただし、まったくにおわないわけではありません。着用状況に応じた洗濯やお手入れは必要です。 

Q. ウールの手入れは難しくありませんか。

A. 製品によっては家庭で洗濯できるものもあります。

洗濯方法は生地や製品の仕様によって異なるため、型崩れや縮みを防ぐためにも、洗濯表示に沿って手入れすることが大切です。 

汗を吸うかではなく、そのあとを考える

汗冷えを防ぐうえで大切なのは、汗を吸うことだけではありません。

吸った水分をどう扱い、肌の近くに残しにくくするか。その違いが、汗をかいたあとの着心地を左右します。

次に服を選ぶときは、汗をかく瞬間だけでなく、そのあとの時間まで考えてみてください。

NIKKE 1896は、一日を通して心地よく過ごせる一枚を、素材の段階から考えています。


ウールが持つ、夏を快適にする4つの機能