神戸でオーダースーツを作る前に知っておきたい、後悔しない選び方

オーダースーツを検討するとき、後悔したくない。

自分に合った一着を、どこで、誰に仕立ててもらうか。この記事が、その想いや問いに少しでもヒントになれば幸いです。

神戸には、スーツを仕立てる店が数多くあります。老舗テーラーから全国展開するブランドまで、選択肢は豊富です。

どの店も誠実で、どの店も丁寧に見える。それでも、長く着られる一着かどうかは、店を選ぶ前の段階で、すでに差が生まれています。

この記事では、その判断軸をお伝えします。一着を長く、自分らしく纏うための選び方として、参考にしてください。

この記事でわかること:

良いオーダースーツを作るための3つの基本要素

誰に頼むかも大事だが、自分自身がどうなりたいかを明確にするのが近道

店に足を運ぶ前に確認しておくべきこと


「どこも似たような店に見える」は、おおよそサービスに大きな違いがないから

神戸でいくつかの店を訪ねてみると、どこも丁寧で、どこも誠実に見える。提案の流れも、大きくは変わらない。

価格が高い=良い店のように感じ、結局予算を基準に店を選んでしまう。そんな方は多いでしょう。

「どこも似たように見える」のは、店を比べる基本的な基準が同じだからです。

納期、価格、生地の種類、数。どれも大切な情報ですが、その数字には表れない奥に、一着の仕上がりを左右しているものがあります。

たとえば、同じ価格帯のスーツでも、数年後の表情はまるで違うことがあります。

硬くて重く着ていると疲れるもの、なんだか安っぽく見えるもの、気分や流行に合わなくなり着用便度が激減するもの。

その差は仕立て後に生まれるのではなく、

➀どのような生地を選び、➁どのような仕立てで、➂誰に依頼するか、基本的にこの3つの要素でほぼ決まります。

実はどれも、初心者には理解が難しく、何着か作って見て試しながら理解が深まるものなのかもしれません。

良くわからないから、低価格帯で何度も試してみたり、意を決して高い店を選んだ。でもいまいちしっくりこない感覚を持ち続けている方も多いでしょう。

では、価格でも納期でも生地の種類でもない、その数字に表れない奥にあるものは何でしょうか。

ほとんどのオーダースーツ店は、生地を「買い」、縫製を「外注し」、縫製工場の「生産納期に」合わせて納期を顧客に伝えています。

少し業界の話をします。

オーダースーツ店のほとんどは、生地を自社では作っていません。

イタリアや英国、日本の生地メーカー生地を、国内の生地問屋から仕入れ、それを使って仕立てています。

また、一部のテーラーを除き、多くは自分自身では縫製をしたことがない店員が採寸をしてスーツ縫製工場に発注します。

つまりは、経験が浅い店員の場合は、生地のプロでもなく、縫製のプロでもない可能性があるということです。

もちろん、何年もの修行を経て自身でスーツを仕立て、パターンやスーツの構造を理解したテーラーも国内に多く存在します。

自社工房や、自社工場を構えてスーツを仕立てているテーラーもあります。

誰に依頼するか、「企業」や「人」を見て店を選ぶと、その道のプロにアドバイスをもらいながら一着が仕立てられることでしょう。

一方で、まだスーツ初心者には、いきなりプロの門戸をたたくのは気が引けるという方もいるでしょう。

そんな方は、WEBなどで情報を取りながら、自身が気軽に入れるライトな店からトライすることも良いでしょう。

安価にオーダーを試せる店はとても多くなっています。何着か試して作りながら学ぶのも良いかもしれません。

では、どのような視点で「誰に」頼むか見極めるのがいいでしょうか。

服が好きな熟練の店員は、大きく2種類のタイプに分けられます。

➀自身の好むスタイリング(または業界常識)を正解の基準に提案するタイプ

➁客の要望を熱心に聞きながら、理解納得をするまで寄り添うタイプ 

または何も言わずともわかってくれるタイプ 顧客の希望と業界常識の落としどころを見つけようとします

➀はお任せできるので客は楽ですが本当の自分らしさは得られません。店員色に染められます。②は自分がある程度のイメージを持っていないと良いものができません。

本当に自分らしく納得のいく一着を手に入れるためには、

➀のタイプの店員には任せっきりにしない

➁のタイプの店員に自身の要望を正しく伝える

上記2つの条件が必要です。

要は、誰を選ぶかも大切ですが、自分自身を理解し、理想を持つ必要があります。

どんなスーツが欲しいかで、正解が変わる

鎧のようにカチッと見える重厚なスーツが欲しい。体になじみ、着ていることを忘れるような着心地やわらかなスーツが欲しい。

とにかく大事な場面で相手に失礼のない装いが欲しい。自分自身の気分が上がる一着が欲しい。

それなりに見える仕事着が手に入ればそれでいい。着る人の目的や想いで、門戸をたたくべき店やふさわしい店員は180度変わります。

自分がなぜスーツを仕立てようとしているのか、その目的を明確にしましょう。

神戸には、スーツがなじむ、歴史と雰囲気が存在する

神戸とスーツには長い歴史と深い関係があります。

神戸でスーツを仕立てるということには理にかなっているのです。

スーツにウールが選ばれ続ける理由──ウール素材がもたらす着心地とシルエット

スーツという衣服において、生地の素材は仕上がりのすべてに関わります。

どれだけ腕のいい職人が仕立てても、生地が持つ特性を超えることはできません。

ウールがスーツ素材として長く選ばれてきたのは、その特性が他の素材では代えがたいからです。

適度なハリとコシを持ちながら、しなやかなドレープ性も兼ね備えている。体の線に自然に沿いながら、動いても型崩れしにくい。

テーラードスーツが求める静止したときの美しさと、動いたときの追随性を、同時に満たせる素材です。

着心地の面でも、ウールには際立った特性があります。

適度な伸縮性と、吸放湿性があり、外気の変化に応じてくれる機能を持っています。においを防ぎ、色あせない、上質さと清潔感が保たれます。

(参考:Woolmark Japan https://www.woolmark.jp/fibre/

神戸でオーダースーツ店を選ぶ前に、この5点を確認してください

価格や納期以外に、何を確認すればいいのか。ここまでお伝えしてきた内容を踏まえ、実際に店に足を運ぶ前に確認しておきたい5点を整理しました。

確認ポイント

確認するころ

確認の目的 なぜ重要か

生地の豊富さ

選べる生地の種類を確認する

希望の色や仕上りイメージに近づく

採寸・フィッティング

体型補正が可能か。体の癖や要望に対応できるか

着心地やシルエットの美しさはここで決まる

デザインの自由度

どこまでカスタマイズできるか

自分らしい一着になるかを左右する

アフターケア

修理・サイズ調整に対応しているか

体型変化にも対応できる一着になるか

価格と納期

価格と納期を聞く

おおよそ作成可能なスーツのレベルが測れる


この5点を理解して店に臨むだけで、あとは店の中では理想のスーツになるための対話に集中できます。

顧客の「自分らしさ」に寄り添うNIKKE 1896のスーツ

ここまで読んでいただいた上で、少しだけ私たちのことをお話しします。

NIKKE 1896は、1896(明治29)に神戸で創業した日本毛織(ニッケ)の直営ブランドです。

羊の飼育から生地の設計・製造、縫製、販売まで──特に生地作りにおいては、歴史を通じて自社で一貫してマネジメントしてきました。

生地は自分たちでつくっているため、糸の一本一本まで把握した上で、あなたの体型や要望に合わせた一着を仕立てることができます。

その生地の中でも、MAF(マフ)は特別な素材です。

1988年よりニュージーランド政府と共同で開発を重ね、繊維径13.517.5μmという極細の上質なメリノウールを生み出すことに成功しました。

カシミヤと同等かそれ以上の細さで織り上げた生地、その生地の良さを引き出す国内有数工場での仕立て。

体に沿う柔らかな仕立てのスーツは、羽織った瞬間、その着心地の軽さと生地の光沢感に驚かれる方が多い。長時間着ていても疲れない。それは、体が感じ取る体験でもあります。

神戸で創業し130年、ウールと向き合ってきたニッケが仕立てる一着。それがNIKKE 1896のオーダーメイドスーツです。

FAQ(よくあるご質問)

Q. オーダースーツは既製品と比べて、何が本当に違うのですか?

既製品はあらかじめ決められた体型の基準に合わせて作られています。誰にも合う服は厳密には誰にも合わないという見方もあります。

オーダースーツは自分の体型に合わせて仕立てるため、肩の傾き、腕の長さ、体のクセまで反映した一着になります。

サイズが合うかという概念を超え、自分のために作られているかどうか、という違いです。

Q. 神戸でわざわざオーダーする意味はあるのですか?

神戸は明治期から西洋文化の入り口として栄え、洋装の文化が土地に根ざしてきた街です。

派手さではなく、素材の良さと仕立ての美しさで語る審美眼が、この街には息づいています。

どこでオーダーするかは、誰に作ってもらうかと同じくらい、一着の表情に影響します。

Q. 初めてのオーダーで、何を決めればいいのですか?

まず用途を明確にしておくことをお勧めします。ビジネスで毎日着るのか、特別な場面のための一着なのか。

その上で、生地、シルエット、細部のデザインを順番に決めていきます。迷ったときは、長く着られるかどうかを基準にすると、選択が整理されます。

Q. ウール素材のスーツ、お手入れはどうすればいいのですか?

着用後はブラッシングで生地表面のホコリや汚れを払い、ハンガーにかけて湿気を逃がすのが基本です。

ウールには本来シワが戻る復元力があるため、一日着たら一日休ませる習慣をつけるだけで、長く美しい状態を保てます。

洗濯はドライクリーニングが基本ですが、オーダースーツ業界で働く人はクリーニングにも出さない人も多いです。

商品によって必要なケアは異なるためご確認ください。

Q. 予算はどれくらい用意すればいいのですか?

オーダースーツの価格は、素材の水準、仕立ての方法、アフターケアの内容によって大きく異なります。

着心地、長く着られること、体型が変わっても直しながら着続けられること──それらを含めた価値で考えると、何年着たいかを先に考えることをお勧めします。


NIKKE 1896のオーダーメイドスーツ