ウールは海水中で生分解する! ~ 海水中での生分解性の実験結果 ~
日本毛織株式会社(通称社名ニッケ 大阪市中央区 以下当社)は、神戸市立栽培漁業センター(神戸市)の協力でウールの海水中での生分解性実験を実施いたしました。実験の結果、ウールの生分解性が確認できました。
近年、洗濯などにより衣類から脱落した繊維や破片によるマイクロプラスチック海洋汚染の懸念が高まり、海水中での生分解性への関心が急速に高まっています。
このため、当社は、神戸市立栽培漁業センター(神戸市)の協力で海水中での生分解性実験を実施いたしました。
【実験概要】
当社のポリエステル長繊維・ウール交撚糸「ニッケ アクシオ」を使ったTシャツとポリエステル100%のTシャツを生け簀の海水に150日間、浸漬させました。
実験期間中の海水温度は最低9.7℃、最高24.6℃で推移し、塩分濃度は3.3%で、実際の海洋中と同じ条件となっています。
【結果】
実験の結果、「ニッケ アクシオ」のウール部分はほとんどが生分解され、ポリエステル長繊維の部分だけが生分解されずにガーゼ状に残りました。ポリエステル100%のTシャツは、まったく生分解が認められませんでした。
「生分解」とは、バクテリアやカビなどの微生物により、物質が水と二酸化炭素などに分解され自然に還ることです。
ウールなどの天然繊維は生分解性が高く、反対に石油系プラスチックなどの合成繊維は、何百年も生分解せずマイクロプラスチックとして海洋に残り続けるといわれています。
当社は、人類の歴史上、最も古くから利用されてきた天然繊維の一つであるウールの持続可能性を、今後も探求・再確認する取り組みをすすめてまいります。
メリノウールはサスティナブル素材
広大な豊かな自然環境で育てられるニュージーランドメリノウール。
上質で、地球にやさしい天然繊維です。地球に還るメリノウールを大地に育てられた健康な羊から分けていただく。
古来より営まれている人と自然と羊の関係性は、今もなお注目され続けています。“人と地球にやさしくあったかい”を理念に掲げるウールのニッケ。
自然の恵みを大切に、120余年の歴史を超えて、これからも誠実にモノづくりに取り組んでまいります。
日本毛織創業の地「神戸」に居を構えるウール専門店「NIKKE 1896」
日本毛織は、皆様にウールの良さをご体感いただきたい。そんな一心でとことんウールにこだわった商品を販売しています。ウールのTシャツに、ウールのソックス、もちろんセーターやブランケットも。
日常に寄り添う“やさしい”ウールで、生活を彩るお手伝いをさせていただいています。ご興味のある方は是非神戸旧居留地まで足をお運びください。ECショップでも一部商品を販売しています。