天然素材の服にはどんな種類がある?特徴と心地よい一着の選び方

「綿100%」「毛100%」

タグにそう書かれているのを見て、手に取った服があると思います。

天然素材なら、きっと肌にも心地いい。そう思って選んだのに、実際に着てみると、想像していた感触と少し違った。そんな経験はないでしょうか。

同じ「綿100%」でも、やわらかなものもあれば、張りや硬さを感じるものもあります。「毛100%」でも、なめらかなものもあれば、少し硬さを感じるものもある。

では、その違いはどこから生まれるのか。今回は、天然素材の代表的な種類とそれぞれの特徴、そして素材名だけでは分からない着心地の違いまで見ていきます。

天然素材とは、そもそも何を指すのか

天然素材とは、そもそも何を指すのか

衣服における天然素材とは、自然界にある植物や動物から採れる繊維を使った素材のことです。衣類でよく使われる代表的な天然繊維には、綿・麻・毛・絹があります。

綿は綿花から、麻は亜麻、苧麻等の茎などから採れる植物繊維。毛は羊などの動物から採れ、絹は蚕の繭からつくられます。

一方、人の手で化学的な工程を経てつくられるのが化学繊維です。

ポリエステルやナイロンなどの合成繊維のほか、木材パルプなどを原料とするレーヨンやキュプラといった再生繊維も含まれます。

天然繊維と化学繊維には、それぞれ異なる特徴があります。

ただ、「天然だから肌さわりが良く蒸れにくい」「化学繊維だから丈夫だが着心地が劣る」などと単純に分けられるものではありません。

実際の着心地や耐久性には、繊維の種類だけでなく、糸や生地のつくり方まで関わっています。まずは、代表的な天然素材の違いから見ていきます。

綿・麻・毛・絹 それぞれに得意なことがある

クローゼットの中には、季節や着る場面によって自然と手が伸びる服があります。

汗ばむ日に麻のシャツを選ぶ。長い時間着る日は、肌あたりや温度変化を考えて素材を選ぶ。そうした選び分けには、素材ごとの性格が表れています。  

素材

主な特徴

向いている場面

気をつけたい点

綿

水分を吸いやすく、やわらかで安価に手に入る

Tシャツ、シャツ、肌に触れる日常着

水分を含むと乾くまでに時間がかかる

肌当たりが清涼で、吸水性もあり夏に向いている

汗ばむ季節、湿度の高い日、軽やかに着たい服

シワが入りやすく、種類によっては硬さや張りを感じる

吸湿性があり、温度変化に対応しやすい

寒暖差のある日、長時間着る衣類、シーズンをまたいで使いたい服

摩擦や熱によって縮みや風合い変化が起こることがある

なめらかな肌触りと光沢、軽さ

肌に近い衣類、上質な風合いを求める服

摩擦や紫外線、水分の影響を受けやすい


ここで大切なのは、どれが優れているかではありません。汗ばむ日に着るのか。

肌に直接触れる服なのか。長い時間着るのか。プライベートで着るのか、人前で着るのか、着る場面が変われば、求める素材の良さも変わります。

ただし、素材だけが着心地を決定する要素ではありません。

着心地を決めるのは、素材名だけではない

着心地を決めるのは、素材名だけではない

同じ「綿100%」「毛100%」でも、着心地は大きく違う

同じ綿100%の服でも、触れたときの感触は驚くほど違います。

ふっくらとやわらかな安価なTシャツもあれば、パリッと張りのある高価なシャツもある。艶の無いものとあるものがある。しかしどちらも表示は「綿100%」です。

100%も同じです。ウールというと、少しチクチクする、厚くふっくらとしていて暖かいといった印象を持つ人もいるかもしれません。

けれど、実際には、なめらかで薄く、肌に直接触れられるものもあります。

品質表示で分かるのは、「服が何からつくられているか」。

一方、実際の着心地を左右するのは、その繊維がどんな品質で、どのような糸になり、どのような生地に仕上げられたかという複合的な要因で決定されます。

天然素材を選んだのに、思っていた着心地と違った。その理由は、素材そのものはもちろん、つくり方にも大きく影響されています。

同じ素材でも、なぜここまで着心地が変わるのか。

その理由は、繊維そのものだけでなく、糸や生地のつくり方にもあります。

たとえばウールは、繊維が細いほどしなやかになり、肌への刺激を感じにくくなる傾向があります。

けれど、実際の着心地を決めるのはそれだけではありません。繊維の長さ、糸の太さや撚り方、生地の織りや編み、密度、仕上げ。

こうした要素が重なることで、張りやふくらみ、なめらかさ、通気性、伸び方まで変わってきます。同じ素材名でも、仕上がりはひとつではありません。

服を素材の視点で選ぶとき、どこを見ればいいのか

品質表示で確認できるのは、素材名と混率、そして洗濯表示。まずはそこが出発点です。実物に触れられるなら、生地そのものにも少し目を向けてみてください。

直接触れて、確かめる。
写真ではわからない実際の素材の色味や凹凸感、そして肌さわりを感じることで、感覚的な経験値が積み重なります。

すべて購入できなくとも、素材を意識しながら沢山の服をみてみることで、感覚的に自分の感性に合う素材がわかってくるかもしれません。

カジュアル店と高級店の服の素材の違いを確かめてみるのも良いかもしれません。服の見方が変わるきっかけにもなるでしょう。

可能な場合は試着してみる。
着心地は実際に着てみないとわからないことも多いです。

重たいと思っていた服が着ると軽かったり、着心地が良さそうに見えても着ると体型に合わなかったりすることがあります。

直接肌に触れる服なら、ざらつきや刺激がないかを確認する方がよいでしょう。

インナーの場合は試着ができない場合がほとんどなので、まずは試しに買ってきてみることで経験を重ね、審美眼が身についていくでしょう。

オンライン購入の場合

オンラインで購入する場合は、写真イメージはもちろん、素材混率、肌さわりや着心地に関する商品説明や、生地の詳細説明をしているブランドを参考にすると良いと思います。

厚みや番手、織り・編みの特徴など、詳細な説明があるブランドは、特段生地にこだわっている場合が多いです。

実際に着たときのイメージを持つための手がかりとなるでしょう。

天然素材の服と長く付き合うために

天然素材は、素材によって扱い方が異なります。

基本になるのは、素材ごとの性質理解と製品ごとの品質表示ですが、同じ綿でも、家庭で気軽に洗えるものもあれば、生地や仕上げによって扱いに注意が必要なものもあります。

毛や絹はデリケートな素材のため、日々のケア方法が、外観や服の寿命の大きな差として表れます。

洗濯の際も、「Tシャツだから、この洗い方」とひとまとめにせず、その素材に合った方法を選ぶ。

それが、服を長持ちさせ、天然素材の風合いを保つ近道です。素材の専門店に聞いてみるのもよいでしょう。

天然素材に詳しいスタッフが教えてくれるかもしれません。

素材との対話を通じて、時には失敗も経験し、良いものを長く着ることの素晴らしさを理解すると、利便性では得られない天然素材の豊かさを感じることができるでしょう。

NIKKE 1896が、素材の心地よさにこだわる理由

NIKKE 1896が、素材の心地よさにこだわる理由

同じ「毛100%」でも、着心地は同じではありません。そこには、原料の選び方、糸のつくり方、生地の設計、仕上げまで、いくつもの要素が関わっています。

NIKKE 1896が大切にしているのは、毛、ウール、メリノウール、という言葉に甘んじないという事です。

同じメリノウールでも、第一に原料の細さ、第二にいかに緻密に滑らかに生地に仕上げるかにこだわっています。

ウールはチクチクする。その一点で着たくなくなります。せっかくウールの良さを享受したいと思ったのに、着てみたらチクチクごわごわして二度と袖を通したくない。

そんな経験をした方は多いのではないでしょうか。世の中からチクチクを無くしたい。少しでも心地よく、チクチクを気にすることなくウールを愛して欲しい。

そんな想いで、上質で滑らかかつ少し頑張れば届く価格のウール製品をご提供しています。

FAQ(よくある疑問)

Q. 天然素材の服は、化学繊維より高いのですか。

ウールやシルクは化学繊維より高価と言えます。一方で高価な化学繊維の服も存在します。

必ずしも素材だけで価格が決められるわけではないためです。また、同じ素材でも、原料の品質や糸、生地のつくり方によって価格は大きく変わります。

素材名だけで価格が決まるわけではありません。

Q. 混紡素材は、天然素材とは呼べないのでしょうか。

天然繊維と化学繊維を組み合わせた生地も多くあります。

それらの生地は天然素材を使用していますが、天然繊維だけでできた服とは言えません。混紡により価格を安く抑える目的と、素材の組み合わせでどのような肌さわりや着心地と強度のバランスを取っている商品もあります。

一概に天然素材だけが良いとは言い切れません。それぞれの素材の特徴を生かすために、あえて混紡する場合には、天然繊維と化学繊維の両方を理解し、活用している賢い選択と言えます。

Q. オーガニックコットンは、普通の綿より着心地がいいのですか。

オーガニックコットンは主に栽培方法に関する区分です。

オーガニックであることだけで、やわらかさや着心地が決まるわけではありません。実際の風合いには、原料の品質、糸づくり、生地のつくり方が大きく関わります。

Q. 天然素材はシワになりやすいのでしょうか。

素材によって異なります。綿や麻はシワが入りやすい傾向がありますが、ウールは一度しわになってもシワが戻りやすい性質を持っています。

また、素材の特徴を理解し、着用時や洗濯時に気をつけることで、だらしなく汚いシワとは異なる、天然素材ならではの素材感を味わうことができます。

Q. 夏に適した素材は?冬に適した素材は?

蒸し暑い夏には綿や麻は清涼感があり汗も吸うため適しています。

冬には保温性があるウールが適しています。ウールは薄く生地を作ることで年中を通じて着られるアイテムを作ることができます。

暑がりと寒がり、汗をかきやすい人とあまりかかない人、それぞれの体質によっても季節に適した素材は異なります。

保温性・通気性・吸放湿性・強度・軽さをどう考えてつくられた服なのか。衣服設計時に適した季節はほぼ決定されています。好きなブランド×好きな素材で一年を快適に過ごしましょう。

素材名の、その先を見る

天然素材の服を選ぶとき、品質表示は大切な手がかりです。

ただ、そこに書かれている素材名だけで、着心地のすべてが分かるわけではありません。どんな繊維を使い、どんな糸にし、どのような生地に仕上げたのか。

その積み重ねが、一着の風合いや心地よさをつくっています。次に「綿100%」「毛100%」という表示を見たときは、その向こう側にも少し目を向けてみてください。

どのような想いで服をつくったのか、なぜこの服は心地いいのか。その理由が見えてくると、おのずと選ぶ服が決まってくるでしょう。


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